2018冬 大山(ユートピア)

冬山用の登山靴を履くのは今シーズン二回目だった。
それまではBCばかりでスノーボードの靴は何度も履いているが、登山靴とはもっぱら疎遠だった。
この日、たまたまAkから登山に行こうと誘われなければ、多分この日も履いていなかった。
どうなるかと思った二人の山行だったが、天候にも恵まれ、展望もよく、今シーズン一の素晴らしい山行になった。

ユートピア避難小屋
①日時:2018.2.25(日)
②行先:ユートピア避難小屋
③メンバー:Ak、Ym
④行動記録: 南光河原(8:00)→元谷(9:00)→上宝珠沢(10:00)→上宝珠越(11:00)→ユートピア避難小屋(11:30)→南光河原(15:00)

天気予報とは裏腹に、当日の大山の様子はとても安定していた。
昨今はなにやら荒れ放題の山行に巻き込まれることがなぜか多く、前日の天気予報も曇雨の予報で全く期待していなかったが、当日の朝に大山の近くまで行くと、真っ青な空の下に真っ白な大山が輝いていて、気分はとても高揚した。

南光河原に車を止め、そのままツボ足で元谷まで歩いた。
雪は少なかったが、しっかりしまっていて歩きやすい。
どうせガスっていて何も見えないだろうと全く期待していなかった
大山北壁も、くっきりと稜線を映して目の前にそびえたっていた。
この風景が見れる。これが雪山だと思う。

ガツガツあがるAk
少しだけ水を飲んでそそくさと上宝珠沢まで向かう。
途中、スノーシューを履いてみた。
今期初使用だ。
雪が締まっていたので全く意味がなかったように思うが、道具を使えたことがうれしい。
普段はスプリットボードを使用しているが、それと比べるフットワークも軽く、快適だった。

上宝珠沢はしっかりと雪は締まっており、アイゼン等は必要なかった。
トレースもあり、誰かが登っていったことがわかった。
ツボ足でピッケルだけ抱えて詰めた。
楽勝だろとなめてかかったことが災いし、かなり消耗して一時間の戦いの末、上宝珠越までつけた。
北壁
時刻は11:00。 この時間だというのに、大山北壁をくっきりと望むことができた。 ユートピア避難小屋もきれいだった。
それからゆっくりとユートピアまでトラバースし、12:00少し前には小屋に就くことができた。
この日はチーズフォンデュ改め、牛乳鍋を準備していたのでAkと二人で牛乳とチーズと肉と野菜を煮詰めたものをひたすら食べた。
とてもおいしい。
確実に二人前以上の食材を用意していったつもりだったが、しばらくするとなぜかどこにもその面影がなくなっていた。
どこに行ったのだろう。

その日は空気も澄んでいて、ユートピアからは親指ピーク、野田ヶ山、大休峠避難小屋、矢筈ヶ山、甲ヶ山が一望できた。

琴引アルプス

食後はゆっくりと下山した。
帰りに上宝珠沢を下山中、滑落停止の訓練をしながら降りた。
意識しながらまず足で踏ん張りつつ、ピッケルで減速し、仰向けになる。
しっかりピッケルを抱きかかえピックを刺し全身で停止運動を取る。
言葉にすると単純だが、実戦は非常に難しい。
意識的に山での災害防止訓練を繰り返し、山での災害遭遇を回避できるようノウハウを磨いていきたいと思った。

そろそろ二月も終わる。
まだまだ大山には雪がたくさんあるので、これからも雪山を楽しんでいきたい。

記録寄稿:Ym





2 件のコメント :

  1. 充実した山行だったようですね(私が参加しなかったことに感謝してね)。
    牛乳鍋、食べてみたいです。今度ご馳走してください。
    そして、滑落停止訓練もされたということで素晴らしいと思います。
    お疲れさまでした。
    Mt

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  2. MT

    いつかMTともこのような素晴らしい山をご一緒できることを切に願っています。
    今日とかよかったのではないでしょうか??
    山料理、またしましょう。
    カレーリベンジがしたいです。

    滑落停止訓練はやってみて本当によかったです。
    突然起きることなので少しでも事前に練習しておくだけで初動の所作等で大きく違うだろうなと思いました。
    この日は元谷周辺で宝珠尾根を利用した懸垂下降の練習をしているパーティーなどもいて、素晴らしいと思いました。

    今後は意識的に山行内にこのような山訓練を取り入れていきたいと思います。

    Ym

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